TradGrip(tradgrip.com)は、為替や株価指数、暗号資産などを取引できるサイトのように見えますが、DataProが調べたところ、ライセンスの証明として載せている証明書の期限が、すでに過ぎた日付になっているなど、不審な点がいくつも見つかりました。
本記事では、DataProの独自調査によって明らかになったTradGripの実態や不審点、口コミ・評判、出金できない場合に確認すべきこと、被害に遭った際の返金に向けた対応方法について詳しく解説します。
TradGripの怪しい点
- ライセンスの証明として載せている証明書の期限が、すでに過ぎた日付になっている
- 金融庁が、同じ運営会社名とサービス名の業者を無登録業者として警告している
- 日本の電話番号を載せながら、「現地の拠点は置いていない」と書いている
- 「アプリをダウンロード」を押すと、ストアではなく口座の登録画面に移る
- 取引をしない口座に、月ごとの休眠手数料がかかる規約になっている
これらだけで法的に詐欺と断定することはできませんが、ライセンスの裏づけが示されていないサイトに、お金や個人情報を預けないようにしてください。
TradGripに入金している方へ
出金しようとしたときに、税金や保証金、手数料などの名目で支払いを求められても、応じないでください。
送金の記録や相手とのやり取りは、消さずに残しておいてください。お金の行き先をたどる手がかりになります。

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TradGripは詐欺?独自調査で判明した実態

トップページは、為替や株、商品、株価指数、暗号資産を、値動きの差額で損益が決まるCFD取引で扱えるとうたい、「Licensed Broker(ライセンスのあるブローカー)」という言葉で信用を示しています。最初の表示は英語で、言語の切り替えから日本語にもできます。
TradGripの基本情報は、次のとおりです。
| 調査項目 | |
|---|---|
| サイト名 | TradGrip |
| URL | https://tradgrip.com/ |
| 運営会社 | Zenith Markets PLC(サイト内に、TradGripはこの会社の商標と記載) |
| 金融登録 | サイトに日本の登録番号の記載はなく、金融庁の登録業者の一覧にも見当たりません |
| 所在地 | Bonovo Road, Fomboni, Comoros, KM(サイトが登録事務所として記載) |
| 連絡先 | メール(support@tradgrip.com)と、イギリス・インド・日本の電話番号 |
| ドメイン登録 | 2024年8月14日(調査時点で約2年2か月前) |
| ドメインの更新期限 | 2027年8月14日 |
| レジストラ | GoDaddy.com, LLC |
TradGripのサイトで確認された5つの不審点
ここからは、DataProがTradGripのサイトを確認して見つけた不審点を詳しく解説します。
1.ライセンス証明書の期限が、すでに過ぎた日付になっている
TradGripの「Legal」のページには、「TradGripはZenith Markets PLCの商標です。Zenith Markets PLCはコモロ連合に登録され、登録IBC番号HT00324011、MWALI International Services Authority (MISA)により認可され、ブローカーライセンス番号はBFX2024031です」と書かれています。その下の「ブローカーライセンス番号 BFX2024031」のボタンは、押しても何も起きず、確認できる先にはつながっていません。

同じページの「OUR LEGAL DOCUMENTS」にある「License Certificate」の「Download」を開くと、1ページのPDFで「Renewal Certificate」(更新証明書)が表示されますが、書面の一番上に書かれた名前は、ライセンスを出したとされるムワリ国際サービス庁ではなく、モヘリ島にある会社設立の代行会社の「MOHELI CORPORATE SERVICES LIMITED」で、日付は「10.03.2025」です。そのうえで本文は、「Zenith Markets PLC(会社番号HT00324011)は、年会費を払って、ライセンス(Brokerage License number BFX2024031)を06/03/2026まで延長した」とあります。

「06/03/2026」は、日・月・年の並びなら2026年3月6日、月・日・年の並びなら6月3日で、どちらの読み方でも、すでに過ぎた日付です。サイトがライセンスの証明として載せている書面の期限はすでに過ぎていて、それより新しい証明書は載っていません。
トップページが「Licensed Broker」を信用の根拠にしている以上、その裏づけとして示された書面の期限がすでに過ぎていることは、入金を判断するうえで見逃せない点です。
2.金融庁が、同じ運営会社名とサービス名の業者を無登録業者として警告している
金融庁の「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等」の一覧には、サイトが運営会社として書いている「Zenith Markets PLC」が載っています。令和7年6月に、インターネットを通じて店頭デリバティブ取引の勧誘を行っていたものとして公表され、備考のサービス名は「TradGrip」で、所在地もサイトが登録事務所として書いているコモロのフォンボニの住所と同じです。

備考は、「当該業者との関係性は不明であるが」と断ったうえで、同じような所在地の警告済みの業者としてProxtrend Ltdなど8社を挙げています。一方で、金融庁の金融商品取引業者や暗号資産交換業者の登録一覧には、TradGripも運営会社の名前も載っていません。サイトが運営会社として書いている名前とサービス名が、金融庁が日本の人への勧誘を警告した業者と同じです。その後、令和7年12月には、同じフォンボニのBonovo Roadを所在地とし、同じムワリ国際サービス局の「BFX2024」で始まるライセンス番号(BFX2024046)を掲げるBullfxo(bullfxo.com)の運営会社「Bullfxo Ltd」も、無登録業者として公表され、その備考にはZenith Markets PLCの名前が挙がっています。
日本で金融商品や暗号資産(仮想通貨)を扱う業者は、サイトなどに会社名と登録番号を示すことが、金融商品取引法や資金決済法で決められています。また、契約の前には、会社名・住所・登録番号・手数料などを客に示さなければなりません。TradGripのサイトには、日本の登録番号は書かれていません。
3.日本の電話番号を載せながら、「現地の拠点は置いていない」と書いている
「Contact Us」のページには、電話サポートとしてイギリス(+441863440820)・インド(+441970450369)・日本(+815031041589)の番号が並んでいますが、その下には「*The Company does not maintain local presence in the above jurisdictions.」、つまり上の地域に現地の拠点は置いていないという注意書きがあります。インド向けとして載せた番号も、実際はイギリスの国番号(+44)で始まっていて、インドの番号ではありません。
日本向けの番号を載せながら、日本に拠点が無いとサイト内に書いており、トラブルのときに日本で問い合わせられる窓口があるのかは分かりません。
4.「アプリをダウンロード」を押すと、ストアではなく口座の登録画面に移る
「プラットフォーム」のページには、「TradGripモバイルアプリ」の紹介と「アプリをダウンロード」のボタンがあります。ところが、このボタンを押して開くのは、App StoreでもGoogle Playでもなく、口座を作るための登録画面です。アプリをダウンロードできると案内しながら、実際に求めるのは口座の登録です。
5.取引をしない口座に、月ごとの休眠手数料がかかる規約になっている
2025年1月版の規約(Terms and Conditions)の21章は、30日を超えて取引のない口座を休眠口座とみなし、月ごとに休眠手数料を取るとしています。額は取引のない期間が長いほど上がり、31〜90日が50、91〜150日が100、151〜210日が250、210日を超えると500(いずれもUSD)です。
取引をしないまま210日を超えると、毎月500米ドルの休眠手数料がかかる決まりです。入金したまま取引をせずに放っておくと、残高が手数料で減っていく規約です。
TradGripの口コミ・評判を調査
インターネットでTradGripについて調べましたが、利用した人の口コミや、「出金できない」といった被害の報告は見つかりませんでした。
ただし、被害に遭った人が、必ず口コミとして書き込むとは限りません。また、詐欺サイトは、悪い評判が広まる前にサイトを閉じ、別の名前で作り直すことも少なくないため、被害の報告が無いからといって油断はできません。
TradGripから出金できない場合に確認したいこと
TradGripへの入金後に出金できない、出金申請が保留されている、追加費用を求められている場合は、次の状況に該当していないか確認してください。
- 出金前に、未完了の取引や注文をすべて処理するよう求められた
- 税金、保証金、認証費用、口座解除費用などを請求された
- 出金するために、追加の暗号資産を送金するよう指示された
- 出金申請後、サポートや紹介者と連絡が取れなくなった
- 「手続きの期限が迫っている」などと支払いを急かされている
- 出金先の変更や本人確認を理由に、別の支払いを求められた
すでに口座内に資産があるにもかかわらず、出金条件として指定先へ別途送金するよう求められる場合は、追加の送金には応じないでください。
追加送金を求められている場合
支払っても、出金できるとは限りません。名目を変えて、さらに支払いを求められることが多くあります。相手から案内された請求名目、金額、振込先口座またはウォレットアドレス、支払期限が分かる画面を保存し、まずは弊社無料相談をご活用下さい。




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TradGripに送金したお金は返金できる?
TradGripへ送金した資金が返金されるかどうかは、送金方法、送金からの経過時間、資金の移動状況、相手方の情報、残っている証拠などによって異なります。一律に返金できると判断したり、被害金の回収を保証したりすることはできません。
ただし、すでに送金してしまった場合でも、何も確認できないと決まったわけではありません。
暗号資産で送金した場合、ブロックチェーン上には送金記録が残ります。
トランザクションIDや送金先アドレスを起点として、資金の移動先や取引所への到達状況などを確認できる場合があります。
| 送金方法 | 確認・保存する情報 |
|---|---|
| 暗号資産(仮想通貨) | TXID、送金先アドレス、利用した取引所・ウォレット、送金日時、通貨、数量を保存する |
| 銀行振込 | 振込明細、振込先口座、名義、振込日時を保存し、利用した金融機関へ相談する |
| クレジットカード | 利用明細、決済事業者名、注文・契約内容を保存し、カード会社へ相談する |
調査によって資金の流れを確認できても、それだけで返金が実現するわけではありません。
しかし、警察、弁護士、金融機関、暗号資産取引所などへ状況を説明する際の資料として活用できる可能性があります。
TradGripの被害に気づいたときにやるべきこと
出金できない状態や追加請求が発生している場合は、相手との交渉を続ける前に、次の順番で対応してください。
- 追加の入金・送金を止める税金、保証金、口座解除費用、未完了取引の処理費用など、どのような名目であっても新たな支払いはいったん止めてください。支払いを急かされても、その場で判断しないことが重要です。
- やり取りと画面を保存するサイトのURL、残高画面、出金申請画面、追加請求画面、利用規約、紹介者やサポートとのLINE・Telegram・メールなどをスクリーンショットで保存してください。
- 送金情報を整理する送金日時、金額、通貨、送金先ウォレットアドレス、トランザクションID、利用した取引所・ウォレットを整理します。銀行振込の場合は、振込先口座と振込明細を保存してください。
- 現在の状況を専門家へ相談する送金記録や相手とのやり取りを整理したら、暗号資産(仮想通貨)の資金追跡に対応している専門家へ相談しましょう。トランザクションIDや送金先のウォレットアドレスが残っていれば、資金の移動状況などを確認できる場合があります。
銀行振込やクレジットカードで支払った場合は、利用した銀行やカード会社へ連絡し、対応できる手続きがないか確認してください。
調査会社への相談で資金の移動状況を確認できる場合がある
暗号資産(仮想通貨)の取引履歴は、ブロックチェーン上に記録されます。トランザクションIDや送金先のウォレットアドレスが残っていれば、専門の調査会社による解析を通じて、送金後の資金の流れや、暗号資産取引所へ到達している可能性を確認できる場合があります。
DataProでは、専門のブロックチェーン解析ツールを活用し、ご相談いただいた送金先アドレスやトランザクションIDをもとに、資金の移動状況を調査します。調査結果は、警察や弁護士、暗号資産取引所などへ相談する際の資料として、レポートにまとめることも可能です。
調査によって返金を保証することはできませんが、現在残っている記録から何を確認できる可能性があるのか、無料相談でご案内しています。TradGripへの送金について不安がある場合は、追加の支払いを行う前にご相談ください。
TradGripに関するよくある質問
TradGrip(tradgrip.com)は詐欺サイトですか?
TradGripがライセンスの証明として載せている証明書は期限がすでに過ぎた日付で、運営会社名とサービス名は金融庁が令和7年6月に警告した業者と同じです。日本の登録番号の記載もなく、ライセンスの裏づけも運営の実態も示されていないサイトへの入金や個人情報の提供は、避けてください。
TradGripから出金できない場合はどうすればよいですか?
まず、出金のためという理由で追加送金を求められても支払いを止めてください。出金申請画面、追加請求の内容、相手とのやり取り、送金履歴を保存します。そのうえで、利用した金融機関や暗号資産取引所、警察、弁護士、調査会社などへの相談を検討してください。
税金や保証金を払えば出金できますか?
出金のために、税金や保証金、手数料などを別に振り込むよう求められたら、それは詐欺の典型的な手口です。正規の金融サービスでは、出金のために客が別にお金を振り込むことはありません。払っても出金できることはまずなく、名目を変えて次の請求が続きます。追加の支払いには応じないでください。
TradGripに送金したお金は返金できますか?
返金できるかどうかは、送金方法、経過時間、資金の移動状況、残っている証拠などによって異なるため、保証することはできません。ただし、暗号資産の送金記録が残っていれば、資金の移動先などを確認できる場合があります。返金の可能性を判断する前に、まず送金記録を整理することが重要です。
暗号資産(仮想通貨)の送金先は追跡できますか?
トランザクションIDや送金先ウォレットアドレスが残っていれば、ブロックチェーン上で資金の移動を確認できる場合があります。ただし、資金の移動先を確認できることと、被害金を回収できることは別です。追跡や返金を保証するものではありません。
TradGripのライセンスは、今も有効ですか?
TradGripの「Legal」のページには、ライセンスの証明書として、延長期限が「06/03/2026」と書かれた更新証明書が載っています。この日付は、読み方が二通りあっても、すでに過ぎていて、期限のあとに更新されたことを示す書面は、サイトに載っていません。ライセンスがあるという記載だけで、入金を判断しないでください。
「アプリをダウンロード」のボタンから、アプリは入手できますか?
TradGripの「アプリをダウンロード」のボタンを押すと、App StoreやGoogle Playではなく、口座を作る登録画面が開きます。ボタンの先で、メールアドレスや電話番号などの入力を求められても、入力しないでください。
TradGripを利用している方へ
DataProの調査で見つかったTradGripの不審点は、次のとおりです。
- ライセンス証明書の期限が、すでに過ぎた日付になっている
- 金融庁が、同じ運営会社名とサービス名の業者を無登録業者として警告している
- 日本の電話番号を載せながら、「現地の拠点は置いていない」と書いている
- 「アプリをダウンロード」を押すと、ストアではなく口座の登録画面に移る
- 取引をしない口座に、月ごとの休眠手数料がかかる規約になっている
以上のことから、TradGripへの入金や個人情報の提供は控えてください。すでに入金している場合は、出金のためという理由で追加送金を求められても応じず、やり取りと送金記録を保存してください。
被害回復に向けた確認は、早めの記録整理から始まります
送金記録ややり取りが残っていれば、今後の対応に必要な情報を確認できる場合があります。
相談時点で契約や調査を決める必要はありません。まずは現在の状況をお聞かせください。




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