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取引所で買った暗号資産を指定先へ送ってしまったときに確認すること

取引所で買った暗号資産を指定先へ送ってしまったときに確認することを示したアイキャッチ画像

SNSや投資グループで知り合った相手に「まず国内の取引所で口座を開いて暗号資産を買い、このアドレスに送って」と案内され、言われたとおりに送ってしまった。
そのあとで、投資サイトから出金できない、相手と連絡が取れないといった状況になり、仮想通貨を送ってしまったと気づく方がいます。

このような流れでは、利用した取引所そのものは、暗号資産を買って送るための場所として使われただけで、問題は送った先にあることが少なくありません。取引所と送金先を分けて考えることが、状況を整理する第一歩です。

この記事では、取引所で買った暗号資産を相手の指定先へ送ってしまったときに、利用した取引所、通貨、数量、送金日時、送金先アドレス、TXID、相手から受けた指示、送金後の追加請求をどう整理し、取引所の中の履歴をどう残すかをまとめます。

DataProは、暗号資産(仮想通貨)や投資サイトのトラブルに限らず、SNS投資詐欺やロマンス詐欺、副業詐欺など、オンライン上の詐欺被害全般のご相談を受け付けています。送金の記録を整理する段階から、ご相談いただけます。

送ってしまったと気づいたら、先に止めること

送ってしまったと気づいたら、まず次のことを止めてください。

  • 追加の購入・送金(「あと少し送れば出金できる」と言われても止める)。
  • 取引所のアカウントの解約や、アプリの削除(履歴が見られなくなることがある)。
  • 相手への返信や交渉(記録を保存してから考える)。

日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)は、多くの場合、暗号資産の送金は取り消しできないとしたうえで、状況確認のため、利用しているサービスを取り扱う暗号資産交換業者へすぐに連絡するよう案内しています。連絡の前後で、送金の記録と相手とのやり取りを保存しておきましょう。止めることと保存することの全体の順番は、詐欺に気づいた直後にすべきことにまとめています。

送ってしまった直後で何から整理すればよいか分からないときも、一緒に状況を確認できます。

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送金の状況を整理して相談する

取引所から指定先へ送るまでの流れを整理する

取引所で暗号資産を買い指定先へ送るまでの段階ごとに、確認することと記録が残っている場所を整理した比較図解

取引所で買った暗号資産を指定先へ送る流れは、いくつかの段階に分かれます。段階ごとに、確認することと、記録が残っている場所を整理します。

段階確認すること記録が残っている場所
口座開設どの取引所で、いつ開設したか取引所からのメール・アカウント画面
入金いくらを、どの方法で入金したか銀行の振込明細・取引所の入金履歴
購入どの通貨を、どれだけ買ったか取引所の取引履歴
送金いつ、どのアドレスへ送ったか取引所の送金履歴・TXID
送金後相手や投資サイトで何が起きたかやり取りの画面・サイトの画面

国民生活センターは、SNSで知り合った相手の指示で国内の暗号資産交換業者に自分の口座を開設して入金し、指示されたアプリ内で取引をしていたところ、出金しようとすると税金や保証金を立て続けに請求されたという相談事例を紹介しています。

こうした流れの中で、自分がどの段階まで進んだのかを確かめておくと、残すべき記録が分かります。

利用した取引所と、送金先を分けて考える

相手に指示されて口座を開いた取引所が、金融庁の登録を受けた国内の暗号資産交換業者であれば、その取引所は暗号資産を売買し、送金するための場所として使われたことになります。

取引所で購入や送金ができたことと、送った先の投資サイトや相手が信用できるかどうかは、別の問題です。

金融庁は、特殊詐欺などの被害金が暗号資産交換業者あてに送金される事例が多発しているとして、警察庁と連名で、金融機関の業界団体などに暗号資産交換業者あての不正な送金への対策の強化を要請したと公表しています。取引所の側でも、不正な送金を防ぐための対策が進められています。

分けて考えるもの役割確認すること
利用した取引所暗号資産を買い、送るための場所金融庁の登録を受けた暗号資産交換業者か
送金先アドレス相手に指定された送り先誰が指定したか、どの画面で伝えられたか
投資サイト・アプリ相手が勧めた運用先登録を受けた事業者か、出金できるか

利用した取引所に連絡するのは、取引所を疑うためではなく、自分の送金の記録を確かめ、状況を伝えるためです。

相手から勧められた投資サイトやアプリの側が、登録を受けた事業者かどうかは、別に確認が必要です。金融庁は、取引をする業者が暗号資産交換業や金融商品取引業の登録等を受けているかを確認するよう案内しています。

暗号資産に関する詐欺の手口の全体像は、暗号資産(仮想通貨)詐欺の種類と手口で整理しています。

送金の記録を控える

送金の記録は、送金を1回するごとに控えておきます。複数回に分けて送った場合は、回ごとに一覧にしてください。

通貨・数量・送金日時

送った暗号資産の種類(通貨名)、数量、送金した日時を控えます。購入から送金までの間に時間があいている場合は、購入した日時と送金した日時を分けて書いておきます。取引所で表示される日時と、自分の記憶が違う場合は、取引所の表示を優先して記録しておきましょう。

送金先アドレスとTXID

送金先のアドレスは、相手から指定された文字列です。取引所の送金履歴に表示されるアドレスを、1文字も変えずに控えてください。あわせて、送金ごとに付く取引ID(TXID)も控えます。送金先アドレスとTXIDがあると、送った暗号資産がどこへ移ったのかを確認する手がかりになります。相手がアドレスを送ってきたメッセージの画面も保存しておきましょう。

複数回に分けて送った場合は、次のような一覧にまとめると、送金の全体が見えやすくなります。

回送金日時通貨・数量送金先アドレスTXID
1回目取引所の表示どおりに記録例:通貨名と数量取引所の履歴から写す取引所の履歴から写す
2回目同上同上1回目と同じか確認する回ごとに異なる
3回目以降同上同上途中で変わっていないか確認する回ごとに異なる

送金先アドレスが途中で変わっている場合は、変更を伝えてきたメッセージもあわせて保存してください。アドレスが変わった理由として相手が説明した内容も、そのまま書き残しておきましょう。

アドレスは長い英数字の文字列です。手で書き写すと間違えやすいため、取引所の画面から写した記録と、画面の保存の両方を残してください。

相手から受けた指示を記録する

相手から受けた指示の内容も、送金の経緯を説明するための大切な記録です。

  • 取引所の口座を開くよう勧められたメッセージ(取引所の名前が出ているもの)。
  • 買う通貨の種類や金額を指定したメッセージ。
  • 送金先アドレスを伝えてきたメッセージや画像。
  • 「送金すれば投資サイトに反映される」など、送る理由の説明。
  • 画面共有や遠隔操作で、操作を手伝うと言われたやり取り。

相手が名乗った名前、使っていたSNSのアカウント名、やり取りを始めたきっかけ(広告、投資グループへの招待、SNSのメッセージなど)も書き残しておきます。

取引所の名前を相手が指定していた場合は、その取引所を選ぶ理由として相手が説明した内容も控えておきましょう。

指示の内容は、あとから相手が消してしまうことがあります。日時と相手の表示名が分かる形で、画面を保存しておいてください。

送金したあとに届く追加の請求に注意する

送金したあとで、投資サイトの残高が増えたように見えても、出金しようとすると追加の支払いを求められることがあります。

  • 「出金には税金がかかる。先に払ってほしい」。
  • 「保証金を入れないと出金できない」。
  • 「これが最後の手数料。払えば全額を出金できる」。

国民生活センターが紹介している相談事例では、出金を希望したところ税金や保証金を立て続けに請求され、さらに「これが最後」として残高の一定割合を手数料として求められています。

金融庁も、出金時に高額な手数料や税金の名目で入金を求められ、入金した直後に連絡が取れなくなることがあると注意を呼びかけています。
出金できない状況の確認点は出金できないときに考えられる原因と確認ポイントにまとめています。

追加の請求を受けたときは、支払いに応じる前に、請求の名目、金額、支払先(送金先アドレスや振込先)、請求された日時を記録してください。
請求の画面は、投資サイトやアプリの中に表示されることもあれば、相手からのメッセージで届くこともあります。どちらの場合も、画面をそのまま保存しておきましょう。

支払ってしまった分がある場合は、最初の送金とは分けて、同じように送金の記録を控えておきます。

被害に気づいたあとに、別の会社や専門家を名乗る相手から「送った暗号資産を取り戻せる」と連絡が来ることもあります。
依頼や支払いの前に確認することは、返金をうたう業者から連絡が来たときの注意点で整理しています。

取引所の中の履歴を保存する

利用した取引所の中には、入金・購入・送金の履歴が残っています。アカウントを解約する前に、次の画面を保存しておきましょう。

  • 入金の履歴(日時・金額・入金方法)。
  • 購入の履歴(日時・通貨・数量・金額)。
  • 送金の履歴(日時・通貨・数量・送金先アドレス・TXID)。
  • 取引所から届いた、口座開設や送金完了のお知らせメール。

取引履歴をファイルとしてダウンロードできる機能がある場合は、画面の保存とあわせてファイルも残しておくと、あとから一覧を作りやすくなります。

取引所へ連絡するときに伝えること

取引所へ連絡するときは、送金した日時、通貨、数量、送金先アドレス、TXID、相手から送金を指示された経緯を伝えます。JVCEAは、国内の登録暗号資産交換業者を利用していた場合には、警察から当該事業者に対して情報提供の依頼が行われることがあると説明しています。取引所へ連絡した日時と、案内された内容も記録しておきましょう。

残しておく記録の一覧

取引所で買った暗号資産を送ってしまった後に残しておく記録のチェック図解

相談するときにそろえておきたい記録を、次の6点にまとめます。

  • 利用した取引所の名前。
  • 送った通貨と数量。
  • 送金した日時の一覧。
  • 送金先アドレスとTXID。
  • 相手から受けた指示の画面。
  • 送金後の請求や断られた画面。

JVCEAは、事件性が認められる場合には捜査が行われることがあり、その際には送金履歴等の証拠資料の保存が重要になると説明しています。記録がすべてそろっていなくても、取引所のアカウントに残っている履歴から整理を始められます。

取引所の送金履歴、送金先アドレスとTXID、相手とのやり取りがそろっていれば、そのままお送りいただけます。

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送金の記録を送って相談する

送った暗号資産について分かること・分からないこと

送った暗号資産について、分かることと分からないことを分けて考えておきましょう。

分かることがあるもの分からないことがあるもの
自分が送った日時・数量・送金先アドレス送金先アドレスの持ち主が誰か
TXIDをもとにした送金の事実と、その後の移動の一部取引所の中で行われた取引の中身
送金先から先の移動の有無送った暗号資産が戻るかどうか

送金先アドレスとTXIDがあれば、送った暗号資産がどこへ移ったのかを確認できる場合があります。ただし、アドレスの持ち主が誰か、送った暗号資産が戻るかどうかは、公開されている記録だけでは分からないことが多く、事前に約束できる人はいません。

「アドレスを調べれば相手が分かる」「すぐに取り戻せる」と説明する相手がいたときは、その説明の根拠を確かめてください。送金の記録から確認できる範囲には限りがあることを知っておくと、焦って新しい支払いに応じることを防ぎやすくなります。

DataProに相談できること・できないこと

DataProは、調査・分析・資金追跡を行う立場から、次の内容をお手伝いできます。

  • 送金の日時・通貨・数量・送金先アドレス・TXIDの一覧づくり。
  • TXIDと送金先アドレスをもとにした、資金の移動を確認するための情報整理。
  • 相手から勧められた投資サイトやアプリの表示内容の確認。
  • 取引所や警察、弁護士へ相談するときに必要な記録の整理。

一方で、法律相談、相手への返金請求や代理交渉、捜査、犯人を断定することは行いません。資金の回収や口座・アカウントの凍結をお約束することもできません。確認できる範囲とできない範囲は、ご相談の最初にご説明します。

暗号資産を送ってしまったときによくある質問

送ってしまった仮想通貨(暗号資産)の送金を取り消すことはできますか。

JVCEAは、多くの場合、暗号資産の送金は取り消しできないとしています。そのうえで、状況確認のため、利用している暗号資産交換業者へすぐに連絡するよう案内しています。連絡の前後で、送金の記録を保存しておいてください。

利用した取引所が、詐欺に関わっていたということですか。

そうとは限りません。登録を受けた国内の取引所は、暗号資産を買って送るための場所として使われたことになります。問題になるのは、相手に指定された送金先や、相手が勧めた投資サイトの側です。取引所と送金先を分けて考えてください。

送金先アドレスとTXIDは、どこで確認できますか。

利用した取引所の送金履歴に表示されることが多くあります。送金ごとに、日時・通貨・数量とあわせて控えてください。取引履歴をダウンロードできる場合は、ファイルも保存しておきましょう。

相手から「手数料を払えば出金できる」と言われました。

支払う前に確認してください。出金のために税金や保証金、手数料を次々に求められる事例が紹介されています。求められた名目・金額・支払先を記録し、それ以上の送金には応じないでください。

取引所のアカウントを解約してもよいですか。

解約する前に、入金・購入・送金の履歴を保存してください。解約すると、履歴が見られなくなることがあります。取引所へ連絡し、案内に従って手続きを進めましょう。

仮想通貨を送ってしまった先がどこなのか、自分で調べられますか。

送金先アドレスとTXIDがあれば、送金の事実やその後の移動の一部を確認できる場合があります。ただ、アドレスの持ち主が誰かなどは分からないことが多く、読み取りには注意が必要です。記録をそろえたうえで相談してください。

まとめ

取引所で買った暗号資産を指定先へ送ってしまったときは、取引所と送金先を分けて考え、送金の記録と相手の指示を整理することが大切です。

  • 追加の購入・送金を止め、取引所のアカウントは解約しない。
  • 利用した取引所へ連絡し、連絡した日時と内容を記録する。
  • 通貨・数量・送金日時・送金先アドレス・TXIDを送金ごとに控える。
  • 相手から受けた指示と、送金後の請求の画面を保存する。
  • 取引所の入金・購入・送金の履歴を保存する。

送ってしまったことに気づいたら、焦って追加の送金に応じず、まずは記録をそろえるところから始めてください。

整理した記録をもとに、確認できる範囲を知りたい方はご相談ください。

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