
勧められた取引所のサイトやアプリが本物なのか分からない。検索して出てきたサイトが公式のものか確かめたい。暗号資産の偽サイトや偽アプリの見分け方を調べている方の多くは、入金する前か、入金した直後の段階にいます。
見分け方に完璧な方法はありません。ただ、確認できる項目を順番に見ていくことで、入金を止める理由があるかどうかは判断しやすくなります。
この記事では、暗号資産の取引所やアプリに絞って、URLと表示内容、登録の有無、アプリの入手経路、出金や送金の指示という4つの入口から確かめる手順を整理します。
DataProは、暗号資産(仮想通貨)や投資サイトのトラブルに限らず、SNS投資詐欺やロマンス詐欺、副業詐欺など、オンライン上の詐欺被害全般のご相談を受け付けています。確かめきれない段階からでも、ご相談いただけます。
偽の取引所・偽アプリは4つの入口から確かめる

確認する入口を分けると、どこまで確かめられたのかが分かりやすくなります。
| 入口 | 見るところ | 確かめられること |
|---|---|---|
| どこから来たか | 広告、SNSのメッセージ、検索結果 | 自分で探したのか、相手に案内されたのか |
| サイトの表示 | URL、運営者情報、日本語の表現、支払方法 | 表示として不自然な点があるか |
| 登録の有無 | 金融庁の登録一覧と警告一覧 | 登録を確認できるか、警告の対象か |
| お金の動かし方 | 入金先、出金の条件、送金の指示 | 指示の内容に無理がないか |
警察庁は、偽サイトや詐欺サイトが検索の上位やSNSの広告に表示される場合もあるとしています。検索して最初に出てきたという理由だけでは、公式だと確かめたことになりません。
暗号資産に関わる詐欺の型そのものは、暗号資産(仮想通貨)詐欺の種類と手口で整理しています。この記事は、その中でも「目の前のサイトやアプリを確かめる」場面に絞っています。
URLと表示内容で確認できること
国民生活センターは、偽サイトのチェックポイントとして次のような点を挙げています。
- URLの表記が、正式な英語表記と少しだけ異なる。
- 日本語の字体や文章表現がおかしい。
- 事業者の住所の記載がない、または記載があっても無関係の住所である。
- 連絡方法が問い合わせフォームやフリーメールだけになっている。
- 支払方法が限定されている。
- サイト内のリンクが適切に機能しない。
同センターは、いずれの項目にも該当しなくても偽サイトの場合があるとしています。チェックが全部通ったからといって、本物だと確かめられたことにはなりません。
消費者庁も、購入手続の前に、公式のURLであるか、連絡先が表示されているか、支払方法が限定的でないか、日本語が不自然でないかを確認するよう呼びかけています。警察庁は、会社概要をインターネットで検索し、企業名の盗用や虚偽の内容がないかを確かめるよう案内しています。
一般の詐欺サイトの調べ方は詐欺サイトか調べる方法|URL・運営会社・出金条件の確認手順に、投資サイトの運営会社や連絡先の確かめ方は投資サイトが詐欺か調べる手順にまとめています。
暗号資産交換業の登録を確かめる
暗号資産の取引所やアプリの場合は、登録の有無も確認できます。
金融庁は、暗号資産交換業者の登録一覧を公表しています。あわせて、警告書の発出を行った無登録の国内業者と、海外に所在する業者(所在不明を含む)の一覧も公表しています。
- 勧められた業者の名前が、登録一覧にあるか。
- 似た名前や、登録業者をかたった表記になっていないか。
- 警告書が出された業者の一覧に載っていないか。
- 確認した日付と、見た一覧の名前を記録する。
一覧には基準日が付されています。確認した日付と、どの一覧のどの表記で探したのかを残しておくと、あとで見直すときに同じ条件で確かめられます。
一覧の見方と、載っていないことをどう受け止めるかは、金融庁の登録業者か確認する方法で詳しく扱っています。警告一覧にないことは、安全の根拠になりません。
アプリをどこから入れたかを確かめる
アプリの場合は、どこから入れたのかが手がかりになります。
- 相手から送られたリンクやQRコードから入れた。
- アプリストアではなく、サイトから直接ダウンロードした。
- プロファイルのインストールや、端末の設定変更を求められた。
- アプリ内に運営会社の名前や所在地が見当たらない。
国民生活センターが紹介している相談事例には、利用していたアプリに運営業者の情報が書かれていなかったものがあります。アプリの名前で検索しても情報が出てこない場合は、その点を確認できなかった点として記録しておきましょう。
同じ名前のアプリが複数ある場合は、開発元の表記と、公式サイトに案内されている入手先が一致しているかを見てください。
出金と送金の指示で気づけること
お金の動かし方の指示にも、確かめる手がかりがあります。
| 指示の内容 | 確認したいこと |
|---|---|
| 個人名義の口座へ振り込むよう言われる | 取引すると説明された会社の名義と一致しているか |
| 指定されたアドレスへ暗号資産を送るよう言われる | 送り先が自分の口座ではなく、相手の指定先になっていないか |
| 出金の前に手数料や税金の入金を求められる | その条件がいつ、どこに示されていたか |
| 支払方法が1つに限定されている | ほかの方法を選べない理由が示されているか |
出金のために新しい支払いを求められたら、いったん手を止めてください。サイトの見た目が整っていても、お金の動かし方の指示は別に確認できます。
確かめきれない項目が残っている段階でも、画面をもとに一緒に確認できます。

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見分けきれないときの判断
確認しても判断がつかないことはあります。
国民生活センターは、いずれかの項目に該当しても偽サイトではない場合があり、いずれの項目にも該当しなくても偽サイトの場合があるとしています。確認できた点と確認できなかった点を書き分け、分からない項目が残っている間は入金しない、という線引きが現実的です。
公式サイトや、その運営事業者の公式ホームページに、偽サイトに関する注意喚起が出ていないかも確かめてください。国民生活センターは、この確認を呼びかけています。
急いで決める必要がある理由は、多くの場合、相手側の都合です。入金の期限を示されている場合は、その表示も画面ごと保存したうえで、期限の前に確認を終わらせようとしないでください。
すでに入金・送金している場合に止めること
すでに入金や送金をしている場合は、次のことを止めてください。
- 出金や解除のためだと言われた、追加の入金。
- 新しいアプリのインストールや、端末の設定変更。
- 本人確認の名目で求められる、身分証の画像の送付。
- 相手に指定された別の口座やアドレスへの送金。
警察庁は、手続中に支払方法が銀行振込のみになるなど不審点を感じたら、手続を停止するよう呼びかけています。すでに送ってしまった分については、記録をそろえることが次の一歩になります。
残しておきたい記録

相談するときに経緯を伝えられるよう、次の6点を残しておきましょう。
- サイトのURLと、トップページ・会社概要の画面。
- アプリの名前、開発元の表記、入手した経路。
- 勧めてきた相手のアカウントとやり取りの画面。
- 入金・送金の明細(日付・金額・支払先・TXID)。
- 残高や出金できない状態が表示されている画面。
- 確認できた点と、確認できなかった点のメモ。
国民生活センターは、偽サイトへの対処は支払方法によって異なり、クレジットカードの場合はすぐにカード会社へ、銀行口座等への前払いの場合はすぐに振込先金融機関へ連絡するよう案内しています。警察庁も、サイト情報・取引情報・やり取りの内容を保存するよう案内しています。
URLや画面、入金の記録がそろっていれば、そのままお送りいただけます。




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DataProに相談できること・できないこと
DataProは、調査・分析・資金追跡を行う立場から、次の内容をお手伝いできます。
- サイトやアプリの表示内容の確認と、確認できた点・できなかった点の整理。
- 登録一覧や警告一覧で確かめた結果の記録の整理。
- 暗号資産を送っている場合の、送金記録をもとにした資金の移動の確認。
- 警察や弁護士へ相談するときに必要な記録の整理。
一方で、法律相談、相手への返金請求や代理交渉、捜査、特定の業者について違法かどうかの結論を出すことは行いません。資金の回収や口座の凍結をお約束することもできません。確認できる範囲とできない範囲は、ご相談の最初にご説明します。
偽の取引所・偽サイトの見分け方についてよくある質問
偽サイトの見分け方で、まず確認するのはどこですか。
URLの表記、運営者情報の有無、日本語の表現、支払方法の4点が挙げられています。国民生活センターは、URLが正式な英語表記と少しだけ異なる、住所の記載がない、連絡方法がフォームやフリーメールだけ、といった点をチェックポイントとしています。
チェックポイントに当てはまらなければ本物ですか。
本物だと確かめられたことにはなりません。国民生活センターは、いずれの項目にも該当しなくても偽サイトの場合があるとしています。当てはまらなかった項目も、確認できた点として記録に残しておいてください。
暗号資産の取引所が本物か確かめる方法はありますか。
金融庁が暗号資産交換業者の登録一覧と、警告書を発出した無登録業者の一覧を公表しています。名前が登録一覧にあるか、似た名前で登録業者をかたっていないかを確かめてください。警告一覧に載っていないことは安全の根拠になりません。
相手から送られたリンクでアプリを入れました。
アプリの名前、開発元の表記、入手した経路を記録してください。国民生活センターが紹介する相談事例には、利用していたアプリに運営業者の情報が書かれていなかったものがあります。追加のインストールや設定変更の指示には応じないでください。
検索の上位に出ていたサイトなら安心ですか。
警察庁は、偽サイトや詐欺サイトが検索の上位やSNSの広告に表示される場合もあるとしています。表示された順番は、公式かどうかの根拠になりません。
すでに入金してしまいました。
追加の入金を止め、サイトのURL・画面、入金や送金の記録、やり取りの内容を保存してください。国民生活センターは、クレジットカードの場合はすぐにカード会社へ、銀行口座等への前払いの場合はすぐに振込先金融機関へ連絡するよう案内しています。
まとめ
偽サイトの見分け方は、1つの項目で決めるのではなく、確認できた点を積み上げて、入金を止める理由がないかを探す作業です。
- 検索の上位や広告に出ていることは、公式である根拠にならない。
- URL・運営者情報・日本語の表現・支払方法を順に見る。
- 暗号資産交換業の登録一覧と、警告一覧の両方を確かめる。
- アプリは入手経路と開発元の表記を確かめる。
- 分からない項目が残っている間は入金しない。
確かめきれないまま入金を迫られている段階でも、手元の画面から整理を始められます。
勧められた取引所やアプリについて、確認できる範囲を知りたい方はご相談ください。




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