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詐欺の手口の全体像|入口・請求名目・送金方法で整理する

更新 2026.10.03
詐欺の手口の全体像を入口・請求名目・送金方法の3つの軸で整理することを示したアイキャッチ画像

詐欺の手口は、ニュースや注意喚起で次々に新しい名前がつけられます。
SNS型投資詐欺、ロマンス詐欺、タスク詐欺、偽サイト。
名前が多すぎて、自分が今どれに当たるのか分からなくなる方も少なくありません。

ただ、多くの手口は「どこから話が始まったか(入口)」「何の名目でお金を求められたか(請求名目)」「どうやってお金を送ったか(送金方法)」の3つに分けて見ると、共通する流れが見えてきます。

この記事では、オンライン上の詐欺の手口の全体像を、この3つの軸で整理します。個別の手口の詳しい説明は、それぞれの記事にゆずり、ここでは自分の状況がどこに当てはまるかを確かめるための地図として使えるようにまとめています。

DataProは、暗号資産(仮想通貨)や投資サイトのトラブルに限らず、SNS投資詐欺やロマンス詐欺、副業詐欺など、オンライン上の詐欺被害全般のご相談を受け付けています。どの手口に当たるのか分からない段階から、ご相談いただけます。

詐欺の手口は「入口・請求名目・送金方法」で整理できる

詐欺の手口を入口・請求名目・送金方法の3つの軸で、確認することと主な例に分けて整理した比較図解

詐欺の手口を3つの軸に分けると、次のように整理できます。1つの被害の中に、複数の入口・名目・送金方法が組み合わさっていることもあります。

軸確認すること主な例
入口どこで相手と接点ができたかSNS広告・DM、投資グループ、マッチングアプリ、副業の募集、検索で見つけたサイト
請求名目何のためと言われて支払ったか投資金、手数料、税金、保証金、違約金、登録料・サポート費用
送金方法どの手段でお金を送ったか銀行振込、暗号資産の送金、電子マネー、クレジットカード、現金の送付

手口の名前は違っても、「信用させる段階」「お金を払わせる段階」「出金や返金を理由にさらに払わせる段階」をたどることが多くあります。警察庁は、SNS型投資詐欺で確認されている手口の一例として、広告から始まり、グループへの招待、サクラの投稿、振込の指示、少額の偽の利益の振込、全額を引き出すための手数料の要求、連絡の途絶という流れを示しています。

どの手口に当たるかを正確に言い当てることより、自分の状況を3つの軸で書き出すことのほうが、次に何を確かめるべきかを考える助けになります。

入口で見る:どこから話が始まったか

入口は、相手と最初に接点ができた場所です。入口ごとに、よく見られる流れがあります。

SNS・広告・投資グループ

SNSの広告や動画の概要欄のリンクから、メッセージアプリの投資グループへ招待される流れがあります。警察庁は、SNSのダイレクトメッセージで接触を始め、その後LINEに誘導するのが典型的な手口だと説明しています。投資詐欺の型ごとの詳しい流れは、投資詐欺の手口と種類で整理しています。

恋愛・マッチングアプリ

警察庁は、実際に会わないまま関係を深め、投資や結婚資金などの名目で送金を求める手口を公表しています。マッチングアプリなどから早い段階で別のSNSへ誘導された場合は注意が必要だとしています。恋愛感情を入口とする流れは、ロマンス詐欺の手口と特徴にまとめています。

副業・偽サイト

国民生活センターは、「いいねを押すだけ」などの簡単な作業で稼げるという副業に応募したところ、高額報酬を得るにはまず振り込みをするよう指示されたという相談が増えていると公表しています。また、検索結果やSNS広告から、実在の通販サイトやサービスに似せたサイトへ誘導される入口もあります。

入口ごとに、そのあと起きやすいことを並べると次のようになります。

入口そのあと起きやすいこと
SNS広告・投資グループグループ内で利益の報告が続き、口座開設や入金を勧められる
マッチングアプリ・SNSの個人的なやり取り別のSNSへ移ったあと、将来のためと言って投資を勧められる
副業の募集少額の報酬を受け取ったあと、高額の報酬を理由に先払いを求められる
検索やSNS広告で見つけたサイト安い価格や限定の表示で、支払いを急がされる

入口が違っても、最初は小さなやり取りや少額の利益で信用させ、その後にまとまった支払いを求める点は共通しています。入口を思い出せない場合は、相手と最初にやり取りした画面をさかのぼって確認してみましょう。

請求名目で見る:何の名目でお金を求められたか

請求名目は、相手がお金を求めるときに示した理由です。同じ相手から、名目を変えながら何度も請求されることがあります。

名目求められる場面の例
投資金・入金投資を始める、利益を増やす、特別な銘柄を買う
手数料・税金出金しようとしたときに、先に払うよう求められる
保証金・認証金口座の確認や出金の手続きに必要だと説明される
違約金・連帯責任副業のタスクで失敗した、規約に違反したと言われる
登録料・サポート費用副業のマニュアルや、稼ぐためのプランの費用
返金手続きの費用被害を取り戻すための手続きに必要だと言われる

金融庁は、「上場確実」「必ず儲かる」「元本も保証」といった勧誘や、郵便や宅配便で現金を送るよう求める手口を示しています。警察庁が紹介する事例には、取引の途中で「保証金」や「税金」の支払いが必要と言われたものがあります。出金時の請求の見方は、出金に税金や保証金を求められたときに確認することで詳しく扱っています。

請求名目を整理するときは、名目・金額・日付・支払先を1行ずつ書き出します。最初は「投資金」だったものが、途中から「手数料」「税金」「保証金」に変わっていく場合、出金を理由とした追加の請求が続いている可能性があります。支払いを求められた画面は、名目が分かる状態で保存しておきましょう。

送金方法で見る:どうやってお金を送ったか

送金方法によって、残っている記録の場所や、最初に連絡する先が変わります。

  • 銀行振込:振込明細・通帳・ネットバンキングの取引履歴。
  • 暗号資産の送金:取引所の送金履歴・送金先アドレス・取引ID(TXID)。
  • 電子マネー:購入時のレシート・カードの写真・送ったコード番号の記録。
  • クレジットカード:カードの利用明細・決済完了のメール。
  • 現金の送付:送り状の控え・発送した日時と宛先の記録。

警察庁は、振込のたびに異なる口座を指定されるケースや、個人名義の口座を指定されるケース、電子マネーカードを購入してコード番号を相手に送らされたケースについて注意を促しています。個人名義の口座を指定されたときの確認点は、個人名義の口座へ振り込むよう指示されたときに確認することにまとめています。

暗号資産の場合は、国内の取引所で暗号資産を買い、相手に指定された先へ送るよう指示される流れがあります。

国民生活センターは、SNSで知り合った相手に勧められ、国内の暗号資産取引所のアプリで購入した暗号資産を指定された投資サイトへ送り、出金できたので信用したものの、その後の出金時に税金の名目で支払いを求められたという相談事例を紹介しています。

この場合、利用した取引所の送金履歴に、送金の日時や送金先が残っています。

国民生活センターは、偽サイトへの対処は支払方法によって異なり、クレジットカードの場合はすぐにカード会社へ、銀行口座などへの前払いの場合はすぐに振込先の金融機関へ連絡するよう案内しています。

3つの軸で、自分の状況を整理する

ここまでの3つの軸を使って、自分の状況を書き出してみましょう。1枚のメモに、次の3行を書くだけでも十分です。

  • 入口:どこで、いつ、どんなきっかけで相手と知り合ったか。
  • 請求名目:何のためと言われて、いくら、何回支払ったか。
  • 送金方法:どの手段で、どこへ送ったか。

請求が何回もある場合は、次のような表にまとめると、名目や送金方法の変化が分かりやすくなります。金額や支払先は、明細や画面を見ながら正確に写してください。

日付請求名目金額送金方法支払先
1回目例:投資金明細どおりに記入例:銀行振込口座名義・金融機関名
2回目例:出金手数料明細どおりに記入例:暗号資産の送金送金先アドレス
3回目例:税金明細どおりに記入例:銀行振込1回目と同じ口座か確認

書き出してみると、同じ相手から名目を変えて請求されていることや、送金方法が途中で変わっていることに気づく場合があります。気づいた時点で、追加の支払いはいったん止めてください。

「あと少し払えば出金できる」「今払わないと資産が凍結される」と急がされても、支払う前に手を止めて、状況を書き出してください。

入口・請求名目・送金方法のどこかが分からなくても、書き出した内容をもとに一緒に整理できます。

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状況を3つの軸で整理して相談する

被害回復をうたう連絡にも注意する

被害に気づいたあとに、別の相手から「お金を取り戻せる」と持ちかけられることがあります。
消費者庁は、投資系トラブルに遭った人に対し、「国の救済制度により返金を受けられる」「返金手続を代行する」などと被害回復を持ちかけ、金銭を要求する相談が見られると注意を呼びかけています。

金融庁も、被害回復を持ちかけて別の商品の購入を求める二次被害の手口を公表しています。はじめの被害と同じ相手からの連絡とは限らず、別の会社や専門家、公的機関を名乗って連絡が来ることもあります。金融庁は、金融庁などの職員が金融商品の取引を勧誘したり、被害の調査を行ったりすることはないと案内しています。

被害回復を理由に、先に費用を求められたり、新しい投資を勧められたりした場合は、入口が違うだけで、同じ3つの軸で整理できる別の請求です。支払う前に、誰が、何の名目で、どこへの支払いを求めているのかを書き出してください。

整理しておきたい記録

詐欺の手口の種類にかかわらず残しておきたい6つの記録のチェック図解

手口の種類にかかわらず、次の6点を残しておくと、相談するときに状況を伝えやすくなります。

  • 相手のアカウント名とプロフィール画面。
  • 最初に接点ができた広告やサイトの画面。
  • お金を求められたやり取りの画面。
  • 送金の明細や送金履歴。
  • 投資サイトやアプリの残高の画面。
  • 日付ごとの出来事を書いたメモ。

画面を保存するときは、日付や時刻、相手の表示名、金額が一緒に写るようにしてください。やり取りが長い場合は、最初の接点、お金を求められた場面、出金や返金を断られた場面を優先して残すと、あとから経緯をたどりやすくなります。

記録は、相手のアカウントが消されたり、サイトが閉鎖されたりすると見られなくなることがあります。ブロックやアプリの削除をする前に、画面を保存しておきましょう。

やり取りの画面や送金の記録がそろっていれば、そのままお送りいただけます。

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手口を知っても、ひとりで判断しきれないとき

手口の説明を読んでも、自分の状況がどれに当たるのか、はっきりしないことがあります。複数の手口が組み合わさっている場合や、途中で入口や送金方法が変わっている場合は、なおさらです。

たとえば、次のような組み合わせは珍しくありません。

  • マッチングアプリで知り合った相手に、暗号資産の投資を勧められた。
  • 副業の募集に応募したら、報酬の出金に手数料を求められた。
  • SNS広告から投資グループに入り、個人名義の口座へ振り込んだ。
  • 被害に気づいたあとに、返金を手伝うという連絡が来た。

当てはまる手口を1つに決めきれなくても、入口・請求名目・送金方法の3行と、残っている記録があれば、相談先で状況を伝えることができます。分からない部分は、分からないとそのまま書いておいて構いません。思い出した順に書き足していけば十分です。

DataProに相談できること・できないこと

DataProは、調査・分析・資金追跡を行う立場から、次の内容をお手伝いできます。

  • 入口・請求名目・送金方法に沿った、経緯の整理。
  • 相手から勧められたサイトやアプリの表示内容の確認。
  • 暗号資産で送金した場合の、送金記録をもとにした資金の移動の確認。
  • 警察や弁護士へ相談するときに必要な記録の整理。

一方で、法律相談、相手への返金請求や代理交渉、捜査、犯人を断定することは行いません。資金の回収や口座の凍結をお約束することもできません。確認できる範囲とできない範囲は、ご相談の最初にご説明します。

詐欺の手口についてよくある質問

自分が受けた勧誘が、どの詐欺の手口に当たるのか分かりません。

手口の名前を当てることより、入口・請求名目・送金方法の3つを書き出すことを優先してください。1つの被害に複数の手口が組み合わさっていることもあります。書き出した内容と記録があれば、相談先で状況を伝えられます。

詐欺の手口にはどんな種類がありますか。

入口で見ると、SNSの広告や投資グループ、マッチングアプリ、副業の募集、偽サイトなどがあります。請求名目では投資金・手数料・税金・保証金など、送金方法では振込・暗号資産・電子マネー・カードなどがあります。

最近の詐欺の手口で、特に気をつけることはありますか。

出金しようとしたときに、手数料や税金などの名目で先に支払いを求められる流れが、公的機関の注意喚起で繰り返し取り上げられています。出金のために新しく支払いを求められたら、支払う前に手を止めてください。

請求の名目が毎回違うのは、なぜですか。

相手は、支払う理由を変えながら追加の支払いを求めることがあります。名目が変わっても、同じ相手からの請求であれば、日付・名目・金額・支払先を一覧にしておくと、全体の流れが見えやすくなります。

送金方法によって、やることは変わりますか。

残っている記録の場所や、最初に連絡する先が変わります。振込なら振込先の金融機関、カードならカード会社、暗号資産なら利用した取引所の履歴を確認します。どの方法でも、送金の記録は保存しておきましょう。

「被害を取り戻せる」という連絡が来ました。

消費者庁は、被害回復を持ちかけて金銭を求める二次被害に注意を呼びかけています。先に費用を求められたら、支払う前に、誰が、何の名目で、どこへの支払いを求めているのかを確認してください。

まとめ

詐欺の手口は種類が多く見えますが、入口・請求名目・送金方法の3つの軸で整理すると、自分の状況を落ち着いて見直すことができます。

  • 入口:どこで、どんなきっかけで相手と接点ができたか。
  • 請求名目:何の名目で、いくら求められたか。
  • 送金方法:どの手段で、どこへ送ったか。
  • 被害回復をうたう連絡も、同じ軸で整理する。
  • ブロックや削除の前に、記録を保存する。

どの手口に当たるのか分からなくても、3行のメモと手元の記録から整理を始めてください。

確認できる範囲を知りたい方はご相談ください。

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